「日本人は英語ができない」というと、それって本当なの?と疑問に思う人もいるかもしれません。まずは以下のデータをご覧ください。
日本の英語能力指数は、世界100カ国・地域のうち53位で9年連続の下落。英語能力レベルは4年連続で「低い」と位置づけられる結果となった。
引用:日本人の英語力は世界53位「EF EPI英語能力指数」2019年版発表 – 朝日新聞GLOBE+
上記の結果を発表したEFのデータ以外に、TOEFL iBT 2017でも日本人は極めて低迷していまして、「日本人は他国と比べて英語ができない」というのは概ね事実です。
そこで今回は、なぜ日本人が世界の国と比べて英語が苦手なのか理由を5つあげ、英語が話せるようになりたいのなら個人で努力する必要があることについてお話しします。
<記事を書いた人>
・学歴:大学→国公立の英語専攻
・資格:独学で英検1級、TOEIC960点
・英語の指導経験あり(学習塾・東大志望者向けの添削指導など)
日本人が英語が苦手で話せない5つの理由
海外暮らしや留学の経験がある人は、他の非英語圏の国の英語力に触れて驚いたことがあるかもしれません。
ところが、日本国内で英語を勉強している人の多くは「日本が他の国と比べて英語力が低い」という現実に気づかなかったりします。
英語を効率的に学びたいと考えている人は、まずは❝日本❞という環境で普通にやっていても英語力が伸びづらい理由について知ることが大切だと思います。
日本人が英語が苦手な理由
- 日本語と英語は大きく異なる言語
- 文法中心で〇×をつける英語教育
- カタカナ語の存在
- 日本人の性格
- 英語を話す機会の少なさ
これらの5点について詳しく説明していきます。
①:日本語と英語は大きく異なる言語
非英語圏の中でも英語が得意な人が多いのはヨーロッパですが、その理由の一つがヨーロッパ各国の言語が英語と構造的に似ているからです。
母国語に近い言語ほど単語や文法が似ているので学びやすいのは明らかですが、残念ながら英語と日本語は非常にかけ離れた言語なのです。これが、他の国の人と比べ、日本人が英語を習得するのに苦労する大きな理由です。
この点から、日本人は英語の習得にかなりの時間をかけなければならないと分かります。
②:文法中心で〇×をつける英語教育
日本人が学校で受ける英語教育は、英語を話すことを目的にしているというより、受験英語に対応するためのものなのです。
そのため、授業内容は受験でメインに出題されるグラマーやリーディングが中心になりますし、〇×をつける指導に偏ります。
こういった英語の授業を通して英語が嫌いになってしまった人もいるかもしれませんが、本来、英語はコミュニケーションのツールであるということを忘れてはいけません。
③:カタカナ英語の弊害
日本語にはL・R・THのような発音が存在しませんので、そもそも舌の動かし方が全然違います。
また、子音と母音の捉え方の違いも大きいです。例えば、Textを「テキスト」のように最後に❝o❞の母音を勝手に足してしまいがちです。
学校の先生がカタカナ英語だと生徒はそのまま記憶してしまいますので、早いうちからネイティブが話すリアルな英語に触れるのは大事ですね。
④:日本人の性格
これは人によっても異なるところがありますが、多くの日本人の「シャイ」な国民性が英語を話すときに影響しているのは間違いないと思います。
実際に海外の人々からみた日本人は、自己表現が少なめ、人目を気にしすぎ、謙遜すぎる…などのマイナスイメージを持っていると言われます。
これは日本人の美徳と言える部分でもありますが、英語を話すときに消極的な姿勢だと上達スピードは遅くなります。
間違えると恥ずかしいという完璧主義な考えもできる限り捨ててしまった方がいいですね。
⑤:英語を話す機会の少なさ
日本はイギリス・アメリカの植民地になった経験はないですから、国内の人口の多くは母国語(日本語)だけを話します。また、日本は島国であり英語圏との人の移動が比較的少ないです。
これらの理由から、日本に住んでいると日本語だけで生活できてしまいます。
自主的に英語を話す機会をつくらなければ、日本国内で英語が自然とできるようになる環境ではありません。
解決策:自主的に正しい方法で勉強する
学校教育に任せっきりだと、単語や文法はそこそこできるようになりますが、まず話せるようにはなりません。
英語を習得したければ自主的に勉強するしかないです。
その際には、受験のときに使った参考書を引っ張りだして学び直していては英語力は平行線のままですから、正しい方法で学習を進めていく必要があります。
つまり、4技能(インプットとアウトプット)のバランスを考えて、生の英語に触れながら学ぶことが大事です。
このブログでは、普段から動画やオンライン英会話を使って英語学習することをオススメしています。
*オススメの英語学習法 >> 映画や海外ドラマで英語は上達する【オススメの勉強法・習慣化するコツ】
私自身の経験から「楽しいと思える方法で継続する」のが良いと感じていますので、日本の学校で学んできた英語教育にこだわらずに自分に合う英語学習を探ってみてください。