英語学習

効率よく暗記するための英語学習法【記憶の仕組みを理解したらラクになる】

英語を習得するには、単語や文法を暗記することが不可欠です。

「暗記は苦手…」
「覚えたつもりでもすぐに忘れている」
「効率よく記憶したい」

こんなふうに感じたことのある方々に向けて、今回は英語学習と記憶の仕組みに関する記事を書きました。

暗記したことを長く覚えておくための正しい勉強法にも興味がある方は参考にしていただけたら嬉しいです。

効率よく暗記するための英語学習法【記憶の仕組みを理解する】

「暗記」は勉強の中でも地道にコツコツやる必要があり、つまらないと感じる人は多いです。

英語に関して言えば、早い段階で単語や文法をどれだけ暗記しているかによって、その後の上達スピードが変わってきます。

暗記は必須の作業 → 効率よくやれば勉強がラクになる!

人間の記憶の仕組みを理解することで、暗記の方法を見直すことができ、無駄な工程を短縮することができます。

記事の後半では、記憶を引き出す回路を強化するためのアウトプット学習「話す」「書く」についてもお話しします。

人間の脳はそもそも忘れるようにできている

まずは、なぜ人が覚えたと思っても忘れてしまうのかについてです。

スマホなどでメモリ容量に限りがあるため、大切なものだけを残して不要なものを削除する作業をしたことがあるかもしれません。

人間の脳の容量にも限界があり、負荷を減らすためにそれと同じような「情報選択」作業が起こっているのです。

1日経つと半分以上忘れてしまう

記憶とそのメカニズムに関しては、ヘルマン・エビングハウスというドイツの心理学者が発表した「エビングハウスの忘却曲線(the forgetting curve)」がよく知られています。
※Retention: 記憶保持率

画像引用:What is the Forgetting Curve? – Growth Engineering

この忘却曲線からわかるのは、1日の間に急激な忘却が起こり、その後は緩やかに忘れていくということです。

エビングハウスの実験は英語学習に関するものではありませんが、人間が短期間のうちに物事を忘れていくのを知るには十分なデータです。

「短期記憶」と「長期記憶」

脳の記憶の領域を大きく分けると、「短期記憶」と「長期記憶」に分類されます。

  • 短期記憶:一時的に小さな容量の情報を保持する
  • 長期記憶:継続的に大きな容量の情報を保持する

※参考記事:記憶のメカニズム -短期記憶と長期記憶- はしぐち脳神経クリニック

すべての新しい情報は、まずは脳の短期記憶の領域に入っていきます。
一夜漬けで勉強した内容はテストが終わるとすぐに忘れてしまいますが、これはまさしく短期記憶の特徴です。

短期記憶で保持できる容量は極めて小さいため、❝重要❞な情報として引き出さなければすぐに忘れてしまいます。

記憶を定着させるには「長期記憶」の領域に移行させる必要がある

それでは、覚えたい内容を長期記憶の領域にもっていくためにどうすればよいのかをお話しします。

効率のよい暗記方法【反復学習=復習】

無理やり覚えようとするのは、脳の記憶の仕組みを考えると効果的ではありません。脳が内容を理解し定着させるにはどうしても時間がかかってしまうからです。

長期記憶へとつなげる方法として有効だとされているのが、反復学習です。

短期記憶に一次保存された情報を繰り返し復習する

↓ (記憶が強化される)

長期記憶に入って定着する

それでは、効率よく暗記して、その内容を脳に長期間とどめておく方法を具体的にお話しします。ポイントは間隔を開けて復習することです。

暗記のステップ【1日に4回復習する】

まずは、効率よく暗記をする方法です。学習してからその後に4回復習するのが理想的です。

①復習1回目:学習直後
②復習2回目:20分後
③復習3回目:6-8時間後
④復習4回目:1日後

この暗記の方法は、数日以内に覚えなければならないことがある時にも役立ちます。

長く覚えておくためのステップ【間隔を延ばして復習】

すぐに忘れてもいいことであれば、上に書いた4ステップでOKです。長期的に記憶しておきたい場合には、以下のステップをプラスするのが効果的です。

上記の4ステップ

⑤復習5回目:2週間後
⑥復習6回目:2ヶ月後

同じ内容を間隔を開けて繰り返し復習することで脳がその情報を❝必要❞なものと判断し、「長期記憶」に移行されて忘れなくなります。

記憶を引き出すアウトプット「話す・書く」も大事

ここまでは暗記というインプット中心のお話をしましたが、使える英語を身につけたい方は記憶を引き出すアウトプット学習である「話す・書く」も意識して取り組むようにしてください。

英語を話す

「話す」反復練習の方法としては以下がおすすめです。

・音読
・シャドーイング

このときに大切なのは、極力ネイティブの英語を真似することです。
音読用の素材も文字だけでなく音声があると良いですし、シャドーイングでは発音がキレイな人に似せて話すと上達が早いですね。

学習に使う媒体は、Youtube・Podcast・テレビ・ラジオ・市販のCDなど何でも構いません。

※このブログでは、海外ドラマでの学習をオススメしています。

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英語を書く

どうしても覚えられない単語などを紙に何度も書いているうちに覚えていけるのは事実です。
ですが、暗記をするために「書く」作業は「読む」作業よりも圧倒的に時間がかかるため、膨大な量を覚える時にはあまりおすすめできません。

書くことのメリット
  • 情報を整理できる
  • 思考を発展させられる

これらのメリットを活かすには、「英作文」が最適です。じっくり時間をかけて作文する過程で、質の高い表現を身につけることができます。

書く力は話す力に直結しますので、英語を勉強するときにはぜひ積極的に取り入れてみてください。

まとめ

せっかく覚えたことを忘れてしまい、何度も確認してまた覚えては忘れる…これでは学習効率が悪くなってしまいます。
脳の記憶の仕組みに合う勉強を心がけてみると、今までしんどかった作業が短縮できるかもしれません。

人間というのは忘れる生き物です。
受験や資格試験のために一時的に覚える場合だけでなく、長期的に記憶しておきたい時にも【復習】を繰り返すのが大切です。

英語の勉強はラクなものではありませんから、無駄を省いて効率的に進めながら継続していくのが良いと思います。

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しゅり
海外居住経験なしで英検1級、TOEIC960点を取得。 日本にいながら英語を楽しく学ぶオススメの方法を中心に発信しています。 「スキルを積み上げて人生のハードルを下げる」をモットーに、のびのびと生きるアラサーです。