英語の文法書を開くと大量の項目があって萎える人も多いと思います。
学生は「受験のため」に細かい知識を暗記する必要がありますが、受験や資格とは関係なく「英語を話すため」に文法をやる人は、まず中学レベルの英文法をマスターするのがオススメです。
今回の記事では、英語を話すために必要な文法学習に関するお話しをしていきます。
- 独学で英検1級、TOEIC960点 (リーディング満点)
- 英語の指導経験あり(学習塾・英作文の添削指導など)
以下のような方々にオススメです。
英文法にこだわりすぎた結果「スピーキング習得」から遠ざかってしまった人をたくさん見てきた私だからこそお伝えできる英文法の基礎固めについて解説していきます。
英語を話すには「中学レベル」の文法知識は必須
英語全体の中で、文法は❝骨❞のような役割をします。ここがグラグラだと肉付けが上手くいきません。
英語を学ぶ人が最低限必要な知識:
中学レベルの英文法
中学レベルの基礎ができていない人は、スピーキング・リスニングなどの習得も上手くいかなくなるで、ここは最低限マスターしておく必要があります。
英語学習者は、初期の段階で「単語」とともに「文法」を集中的にやった方が効率が上がります。
中学で学ぶ英文法の知識が必須な理由
海外旅行などでは、知っている単語を連発したりジェスチャーを駆使すればなんとか伝えることは可能です。
ところが、ネイティブと会話を継続しようとすると、中学レベルの英文法知識が無いとまともに渡り合うことはできません。スピーキングはもちろん、リスニングにも支障が出ます。
逆に言うと、ネイティブは「日本人が中学で習う文法」をそのまま綺麗に使って英語を話しています。
最低限、この基礎知識さえあればスピーキング・リスニングで極端に困ることがなくなります。
英文法【基礎学習】のステップ
文法の全体を一通り学び直したい人にオススメの勉強方法はいたってシンプルです。
文法の本を1冊マスターする
※ただし、易しく要点だけがまとめてあるものに限る
文法の基礎学習は、ネットで断片的な知識を集めるよりも、1冊の参考書(本)をベースに学ぶ方が圧倒的に効率が上がります。
中学レベルの基礎を固めたい人は、以下の本1冊やればOKです。
↑「10時間でできる」というタイトルではありますが、正直いうともうちょっと時間をかけて頭に入れないと記憶に定着しません。
1冊終えたら次の本にいくのではなく、何周か復習してしっかり頭に入れる
さらっと読むだけではスピーキングで使えるレベルにはなりませんので、しっかり頭に入れるまで繰り返し読むことが大事です。そのためには、何度でも読みたくなるような良書を見つけるのが重要ですね。
一番避けたいのが、高校で使っていたような分厚い文法書です。
大学受験でしか使わないような知識の集結で、スピーキングには不要な要素も多いのでおすすめできません。
文法の基礎は本気を出せば『1ヶ月』で習得可能
文法の基礎である「中学レベル」の英文法をマスターするのにかかる時間の目安についてです。
英語の勉強の中で、文法だけは短期間でグングン伸ばせます。
毎日1~2時間、効率よく集中的に勉強すれば1ヶ月で全体の基礎を理解することが可能です。
要点だけに絞ったムダのない学習を心がければ、誰でもマスターできるのが文法の良いところですね。
英文法は重要だけど「こだわり過ぎ」は禁物
私たちが高校で習うのは、基本的に「受験のための英語」なんですね。
先生が授業でリーディング(文法)を重点的に教える理由は、受験で多く出題されるからであって、英語を話すために必要な知識だからというわけではありません。
日本人の英語学習者で陥りがちなのが「文法に時間をかけ過ぎている」のが原因で英語を話すスキルがなかなか身につかないパターンです。
文法を隅々まで覚えようとする必要はない
悲報ですが、英語専門家レベルの文法知識を身につけても英語を話せるようにはなりません。
英文法を完全にマスターすれば英語を話せるようになるというのは誤解です。
「聞く」「話す」トレーニングを軽視して英文法にこだわり続けるのは時間がもったいない!
英語を話すときに文法にとらわれて、やたらと考えこんで話すスピードが遅くなっていたら、一生ネイティブと対等に話せるようにはなれません。
スキルとして大事なのは❝文法知識❞ではなく❝会話力❞
大人になって英語をスキルとして活用したいのなら、「英語を話す力」をつけるのを最終目的にするのがいいと思います。文法の勉強はその過程にすぎません。
目的が「TOEIC〇〇点」といった資格だけの場合は別ですが、英語を話したいなら文法は早めに始めて早めに終えるという意識で取り組むことが個人的にはオススメです。
そして速やかにスキルとして重要なパート【スピーキング】や【リスニング】へ進み、話すトレーニングをすることが大切です。
文法の基礎が身についたら次のステップへ
「日本の学校の英語教育は微妙」と言われることも多いですが、中学校で習う英語は実はとても大事なんです。
もしあなたが中学・高校と勉強をしっかりやってきて、それをちゃんと覚えているのなら、もう既に十分すぎるくらいかもしれません。
高校レベルの文法問題である程度の得点を取れる人は、それ以上「英文法」に時間をかけなくて大丈夫です。
→ この記事を閉じたらすぐに次のステップであるスピーキングやリスニングへ進んでください。
【参考】文法基礎を終えた方へのオススメ記事
●自分に合う英語学習法の見つけ方【好きなことで継続する方法】
●英語が聞き取れない人のためのリスニング練習法【英語耳のつくり方】
●映画や海外ドラマで英語は上達する【オススメの勉強法・習慣化するコツ】
まとめ:まずは中学レベルの文法基礎を確実に身につけよう
英語学習を本気でやろうと思う人は、まずは中学レベルの文法をマスターして英語力の【骨格】をつくるのが最初のステップです。
その後はスピーキングやリスニングなどの【肉付け】に進み、使える英語を身につけるという流れが良いと思います。
- まずは基礎(中学レベル)の英文法を参考書で一通り勉強する。
- 習得の目安時間:毎日1~2時間 × 1ヶ月の集中学習が効率的。
- 基礎が終わったら次のステップ(スピーキングやリスニング)へ!
逆に言うと、骨の部分がしっかりしていなければその後の学習でつまずいてしまいます。基礎的な文法知識を先に頭に入れておいた状態で次に進むのが最短ルートと言えますね。
英語の専門家レベルのややこしい文法知識は必要ありませんので、重要ポイントだけをしっかり押さえた効率のよい学習をすることが大切です。