同じ大学生といっても、時間の使い方はさまざまです。
学業に専念したい人もいれば、サークル・部活を頑張りたい人、プライベートを充実させたい人もいると思います。
個人的には、大学生は暇な時間があればいくつかのバイトを経験してみることをオススメします。
今回の記事では、大学時代のバイト経験が「自己分析」の場になり、「就活で有利」にもなることについて、自身のバイト体験談も含めてお話ししていきます。
大学生にとってバイト経験が有益な理由
大学生がバイトをする理由は様々だと思います。
- お金が欲しいから
- 交友関係を広げるため
- 学校が落ち着いていて暇だから
↑これらの目的で始める人は多いですね。実際、バイトをすればお金は手に入りますし友達もできます。暇な時間も埋まります。
ですが、大学時代のバイトには、もっと長い目で見て大きなメリットがあります。
- 自分の得意・不得意がわかる
- 就活でPR可能な社会経験ができる
自由度が高い大学生活の中で、アルバイト経験の価値の高さに気づいていない人が意外と多いので、これらのメリットについて深掘りしていきます。
メリット①:自分の向き不向きを知れる
本格的に就職する前に、実際の❝仕事❞を通して自分の適性を知るチャンスが『アルバイト』です。
4年間という限られた時間の中でやりたいことを自由に選べる機会なので、何となくバイト先を決めて何となく続けるのではなく、自己分析の場にするのがオススメです。
「人と接する仕事は向いているのか」
「言われたことをコツコツできるタイプか」
「立ち仕事でも無理なく続けられそうか」
「自分が特にやりがいを感じられる仕事は何か」
このように、学校に行っているだけでは当然わからない自分自身のことを、お金をもらいながら知ることができます。
就職前に自分の向き不向きを知ることで、将来の仕事を選ぶ上での重要なデータになります。
そういう意味で、私は「バイトは1つの業界・職種だけでなく幅広く経験するのがベスト」だと思っています。
メリット②:就活でのPRポイントになる
就活でPRできる経験というのは、もちろんバイトだけではありません。
大手企業の採用担当をしている知人に聞いたところ、履歴書や面接で以下のような経験をアピールする人が多いようです。
アルバイト、学業、インターン、資格取得、留学、ボランティア、部活/サークル、趣味/特技など
これらの中で「アルバイト」の何が特別かというと、お金をもらって働く社会経験ですね。責任が伴う仕事の場でその人がどんな経験をしたかというエピソードは、説得力のあるアピールポイントになります。
ところが、ただ経験をするだけでは意味がありません。
バイトを通して自分がどう成長したか、その経験から何を得たかが重要
この観点からバイト先を決めるのなら、自分が成長できそうな職種・環境を選ぶのが大事ですね。
【体験談】バイトで自己分析して将来につなげる方法
私は学生の頃から「働くこと」に興味があり、大学入学直後から❝バイト人間❞になりました(これが良いか悪いかは両論あると思いますが…)。交友関係も大学よりバイトの友達の方が多かったです。
やってみたいことがありすぎて、大学の授業に影響が出ない範囲でバイトをかけ持ちしてひたすら働く日々でした。
- 長期: レストラン、スーパーのレジ、空港のお土産屋、塾講師、家庭教師、大学受験生の質問に答える先生
- 短期: コールセンター、店頭販売(単発)
これらのバイト経験を通して、自分の興味や向き不向き、どんな仕事が合うのかを知ることができました。
※以下は、100%私の個人的な感想です。
- 良い点: 接客経験ができる。
- 気づいたこと: 人より得意ということでもなかったし、あまり成長が感じられなかった。
- 良い点: 敬語や電話応対の基本を学べた。座り仕事だけど時給高め。
- 気づいたこと: 相手の顔が見える接客の方がやりがいを感じられる。
- 良い点: 売り方を工夫すれば成果が出て、バイトでも評価されるからやる気が出た。
- 気づいたこと: 短期でやる分には良いけど、ずっと続けるのはしんどいかも。
- 良い点:「空港」という自分が好きな場所で働ける。
- 気づいたこと: 少ない人数の店舗だとシフトを回すのが大変。バイトをまとめる正社員の大変さを知った。
- 良い点: 完全に自分の裁量で進められてやりがいが大きい。英語を使った仕事ができる。
- 気づいたこと: バイトといえど生徒の成績を上げるという使命感を持ってやる必要があり責任は重い(特に受験生を受け持つ場合)。
- 良い点:「授業形式ではなく専ら質問を受ける」という珍しい教室のビジネスモデルを中から知れた。
- 気づいたこと: 難易度の高い質問にも即座に答えられるように、自分も常に大学受験関連の勉強をする必要あり。
バイトをするまでは、自分には「一人で黙々と働くこと」が合うと思い込んでいましたが、人と接する仕事を経験をしたことで、そのやりがいの大きさに気づけました。
一方で、販売・営業系は長く続けていこうと思うと、体力・精神力的にも覚悟が無いと厳しいかもと感じましたね。
最も得るものが多かったのが塾講師のバイトでした。
英語教師を目指していたわけではありませんでしたが、教える経験を通して今後も英語と関わり続けたいと思えたし、生徒や保護者ひとりひとりと信頼関係を築く方法を自分なりに学びました。
令和の大学生は選択肢がたくさんある
アルバイトとはちょっとずれるかもしれませんが、私が今の時代に大学生をやるなら、間違いなく「ネット」「Web」関連でお金を稼ぐことを考えます。
Web制作会社などでも大学生インターンを募集しているところはありますし、最近では大学生がブログやYouTubeのような個人メディアで結果を出すケースも増えていますね。
IT/Web関連の業界が伸びている昨今、就活でも頭一つ抜けられるチャンスじゃないかと思います。
どちらにしても、自分が興味を持っていることを含めて複数のバイトを経験してみて、幅広い選択肢の中から自分の可能性を探るのがいいと思います。
バイトを辞めるのは悪いこと?【私の考え】
人間関係などは入ってからでないとわかりませんから、良いバイト先に出合えるかどうかは❝運❞の要素も大きいです。
4年間という限られた期間でバイトをする大学生の中には、辞め時に悩む人もいると思います。
近年では特に飲食業界などで人手不足が深刻なので、辞めたいのに辞められない大学生もいるという問題がニュースでも取り上げられていました。
>> 外部記事: Q.バイトを辞めたいのに、人手不足で辞められない。どうしたらいい? (TOWN WORKマガジン)
この記事では、「法律上は2週間前までに伝えれば辞められる」とあります。
自己都合で辞める場合には、アルバイト先に迷惑がかからないように配慮するのは大切です。
極力迷惑がかからないようにきちんとした対応さえすれば、「辞めるのは悪」という考えは持たなくていいというのが私の考えです。
私の大学時代の知人は「バイトを辞めるのは悪いこと」と言って、嫌で仕方ないバイト先(カフェ)に卒業するまで勤めていました。
そのバイト先が好きで楽しいというのなら全く問題ないと思いますが、一度入ってしまったからといって文句を言いながら続けるほどもったいない時間の使い方はないと思います。
もしどうしても嫌だと思っているのなら、自分の大切な人生の時間を犠牲にしてまでバイトを続ける必要はないのかなと。
辞めグセに注意:「どうしても嫌」と「ちょっと嫌」の見極めが大事
本当に嫌で耐えられないような所なら辞めても問題ないと思います。
ですが、「ちょっと嫌だ」と思うことがあるたびにバイト先をコロコロ変えるのはオススメできません。なぜなら、辞めグセがついてしまうからです。
※就活のPRにバイト経験を使おうと思うなら、❝働いた期間❞も考慮されるので注意が必要です。
就職してからも嫌なことは必ずありますから、軽い考えで「辞める」というのではなく、強い意志を持って決断するのが良いですね。
大学時代のバイト先は楽しく続けられる所を探すのがベストではありますが、「社会に出る前に仕事で嫌な思いをする」というのもバイトだからこそできた経験だと今では思います。
バイト先で身につけた苦い経験を乗り越える術は、就職してからも役立ったりします。
まとめ:大学時代こそ自分を知るために色んな経験をするのがオススメ
大学を卒業して10年近く経ち、社会人を経験した今だからこそ思うのですが、大学時代の過ごし方次第で将来が変わります。
専攻の勉強ももちろん大事ですが、同時にバイトなどで経験を積み、自己分析して将来の選択肢を探るための貴重な4年間と言えます。
「1つのバイト先で長く続ける」というのも継続力だとか忍耐力といった才能だと思いますが、せっかく若くて可能性が無限の4年間なのだから、色んなことを経験して視野を広げてみても良いんじゃないかなと思います。
失敗したって大きな問題は起きませんので、挑戦してみるのが大事ですね。