英語をアウトプットするときのベースとなる思考(知識)を増やすのに、最も手っ取り早い方法が❝日本語での情報収集❞です。
さらに、英語力を伸ばすとき、日本語を上手く活用すると上達が早くなります。
要するに英語学習をするときに「日本語」はとてもいい仕事をするのです。
そこで今回は、「英語の習得と同時に❝日本語をベースにした知識❞も増やした方がいい」という話をしていきます。
<この記事をオススメしたい人>
・英語は分かっても話の内容についていけないことがある人
・英語を英語のまま理解する学習法に挫折した人
・特定の分野で英語を役立てたい人
英語の上達を早めたい人はぜひ参考にしていただけたら嬉しいです。
日本語の知識を増やすと英語の上達が早まる

英語を勉強している人は、「英語力」をつけることだけに神経を集中させがちです。
ところが、純ジャパニーズの大人が英語を学ぶときは、❝日本語❞も重視した方が上達が早くなります。
その理由は、子供と大人の脳の違いに注目してみるとわかりやすいです。
子供 → 脳が柔軟だから英語を英語のまま処理しやすい
大人 → 脳が❝日本語用❞に最適化されてしまっている
当たり前ですが、日本人の大人の脳は、日本語を処理することに長けています。
まだ若く脳に柔軟性がある子供と比べて、大人は「素直に英語を受け入れる」ことが難しい状態になっています。
そのため、大人と子供では英語学習のアプローチを変えた方がいいです。
大人が英語を学ぶときには、日本語を上手く活用すると上達が早くなる
大人は日本語での予備知識が多ければ多いほど、英語を理解するのがラクになります。
専門家も英語学習に「日本語の活用」をすすめている
認知言語学者で、英語に関する多数の著書がある池田和弘氏は、「英語学習には日本語を活用する」ことの重要性を強調しています。
私たちは、英語について日々悪戦苦闘していますが、実はすでに巨大な「言語リソース」を持っています。それが「日本語」です。英語も日本語も言葉である以上、共通点は必ずあります。それなら、上手く日本語を活用すると、英語の学習が加速されるはずだーーー論理的に考察を進めると、必ずこの結論に至るのです。
池田氏は今年の頭まで、日経ビジネス電子版で『日本語を活用した英会話習得法』という連載をしており、私はその記事を全て読みました(計69記事)。
そのうちの一つの記事の中で、欧米の英語教育の専門家に関する話がありました。
「英語を英語で教えるという発想は誤っている」ということです。そして、「母語をうまく活用する」ことが効果的な英語学習の必須条件だと主張しています。
これは賛否両論ありそうですが、専門家の中ではこういった考えもあるのですね。
ただ、大人の純日本人が英語を習得しようとする場合、池田氏の言う「日本語を活用する方法」は非常に理にかなった方法だと思いました。
母語と英語を結びつけておくと、その巨大な情報のネットワークが活用できるようになる
英語で話していて、単語や表現がタイムリーに思い出せなくても、バックグランドで母語のネットワークが起動して「別の表現」を見つけ、引き出してくれ、そのギャップを埋めることができるというのです。
日本語ベースの知識を増やすのには「読書」が最適

私たちは、文章を読むときには予備知識を使いながら内容を推測しています。
英語でも同じで、書かれているトピックの背景を知っている英文だと、多少知らない単語が出てきても推測して読み進めることができます。
そういった予備知識をつけるのに最適なのが❝日本語の本を読むこと❞です。
なぜネットではなく「読書」がいいのかというと、良質な知識をインプットしやすいからです。
<本のメリット>
・特定の分野を網羅的に知ることができる
・知識とともにボキャブラリー(日本語)が増える
ネット(Google検索)はキーワードに最適化されているので、細かい疑問は解決しやすいですが、まとまった知識を得たいならやはり本が一番いいのかなと。
それに、編集・校閲された綺麗な日本語をインプットできる点も、本を読むメリットと言えます。
そもそも日本語で読んでもわからないものは、英語でも読めません。
特に読解(リーディング)に関していうと、日本語での読書は英語の文章に慣れるために有効ですね。
日本語での予備知識は、英語を理解するのに大きな助けになる
単語がわかっていても、文章のトピックについての知識が無いとお手上げ状態になってしまいます。
このことは読解(リーディング)だけでなく、スピーキングやリスニングなどでも同じことが言えます。
特に仕事で英語を使いたい場合に、英語が話せても知識が足りなかったら、海外の人と対等に渡り合うのは難しいです。
英語を学ぶということに集中しすぎて、❝知識❞が置いてきぼりにならないように注意したいところです。
知識を増やす具体的な方法

特定の分野で英語を役立てたいという人は、その分野の日本語の本を読めばOKです。
例)IT関連の知識を得たい人
IT系の情報はアメリカ発信のものが多いので、英語で一次情報を得られるようになると便利です。
その前の予備知識として、日本語で書かれた専門書を読むと英語版で読んだときの理解が早まります。
例)アメリカの時事問題を知りたい人
『Newsweek』の日本語版を読んでおくと、アメリカの政治システムについて書かれた英文を読むときに役立ちます。
もし特定の読みたい分野がないというのであれば、ブックオフのような古本屋でぶらぶらして目にとまった本を安く手に入れるのもオススメです。
英語・心理学・IT・マーケティングなど、いろいろな分野の専門書が安く手に入りました。
自分に関連が無さそうな分野でも、読んでみると色んな発見があって面白いですよ。
どうしても読みたいものが無い人にオススメの本
特に読みたい分野の本が無いという人におすすめの本を紹介します。
知識(インプット)を得るだけでなく、行動(アウトプット)にもつながるオススメ本です。
↑アウトプットを前提としてインプットをすることの大切さが書かれています。
↑こちらの「アウトプット」の方は昨年大ヒットしたので、ご存知の方も多いかもしれません。
英語でもインプットとアウトプットの両方を意識することが重要なので、そのあたりのバランスのとり方をこの本から学ぶことができます。
強制的に知識をつける方法: 英検
英語を学びながら、強制的に知識や教養を身につけるオススメの方法は「英検」を受けることです。
英検の勉強をする過程で、普段は触れることがない幅広いジャンルについて知ることができます。
<英検で学べるジャンル>
教育・科学・医療・テクノロジー・政治・環境問題など
級が上がるにつれ、得られる知識の深さや幅はどんどん広がっていきます。
なぜTOEICではなく英検かというと、英検では『ライティング』と『スピーキング』があるからです。
知識をインプットするだけでなく、アウトプットできる試験はあまり無いので、英検を受ける価値ありですね。
まとめ:❝英語+日本語❞で効率を最大化する
英語を学ぶ理由は人それぞれ違うと思いますが、どんな目的があるにせよ、日本語をベースにした知識は多いに越したことはありません。
そのベースとなる日本語の知識は、「本」から得るのが効率的です。
① 自分の軸となる❝思考❞を構築する
② 英語を習得する
これは常にセットで考えておいた方がいいですね。
①がおろそかになってしまうと、せっかく英語を話す機会があっても聞き役に徹することになってしまいます。
英語を勉強している人は、「日本語」にも意識を向けてみてください。
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