「英語で思うような成果が出ない」と落ち込んでしまう人の多くは、英語に対する自分の理想が高すぎるという傾向があります。
モチベーションを上げるために高めの目標を立てるのは良いのですが、その達成見込みがずいぶん先だと逆効果になってしまいます。
結論:「短期的な目標を決めてクリアする」というステップを繰り返す人が、英語力を最短で上げることができる。
もう少しネタバレすると、❝長期目標❞をベースにした❝実現できそうな短期目標❞を細かく設定するべきという話です。
これまでに達成した短期目標は?
⇒ 2ヶ月半で英検1級取得(一発合格)
そのため、この記事の方法は英語力アップの❝必勝法❞と断言できます。
それでは英語で成果を出したいすべての人が実践するべき❝目標設定❞に関するお話をしていきます。
英語の必勝法!短期的な目標を順にクリアしていく
先日【新R25】に掲載された記事の中での堀江貴文さんの言葉に、「目標設定」に関する有益なお話がありました。
・意味があるのは、「短期的な目標」だけである。それを立てた秒後には行動を起こさざるを得なくなるような目標でなければ、そもそも意味がない。
・ポイントは、達成までの期限が短くて、かつ、達成の基準が明確であることである。そうでなければ、目標なんてストレスを生む害悪でしかない。
引用:新R25サイト(堀江さんの新刊『時間革命』より抜粋)
英語学習でも、これとまったく同じことが言えるんですね。
英語初心者の目標:英語がペラペラになりたい!
→目標が高すぎて結局なにをやれば良いかわからず、途中で挫折してしまう
英語初心者の目標:まずは単語帳を1冊すべて覚える!
→クリアできたら英語の基礎力が上がり次のステップに進みやすい
その人の今のレベルと目標の間の距離が遠ければ遠いほど、達成感を得るまでに時間がかかり、嫌になって挫折してしまう可能性が高くなります。
まずは自分のレベルをしっかり把握して、手の届きそうな範囲にある目標を設定することが大切です。
そして「それをクリアしたらまた短期的に達成できそうな目標を立てる」-この繰り返しが英語で確実に成果を積み上げていく必勝法です。
どんな『短期目標』を立てるべき?
英語に関する目標の場合、以下の条件を満たす目標が良いと思います。
- 具体的に何をすればよいか分かりやすいもの
- 達成した時にモチベーションが上がるもの
資格試験は、数字や合否などの結果がわかりやすいのでオススメです。
短期目標を立てるときのポイントは、自分の今のレベルより「1段階」上のレベルを目指すことです。
(例) 今がTOEIC500点の人の場合
→ 目標はTOEIC600~650点ぐらい
※いきなり800点などの高い目標を立てない
(例) 今が英検2級の人の場合
→ 目標は英検準1級
※いきなり1級を目指さない
この目標設定をオススメする理由は「挫折しない」という点だけじゃありません。
例えば、今の時点で英検2級レベルの人が、急に1級の対策本などで勉強すると準1級の対策で学べる知識がまるまる抜けてしまうんですね。
それでも1級が取れればいいという人もいますが、❝1段階ずつステップアップする❞という発想が、結局は上達への近道だったりします。
【参考】短期目標の例
資格試験以外を短期目標にする場合の例を、参考までにいくつか挙げておきます。
- 単語帳1冊すべて暗記
- 英語の日記をつける(30日分)
- 文法問題集を1冊マスターする
- 200wordsのエッセイを10個書く
- リスニング本のCDでディクテーション(1冊分)
- 洋楽1曲分の発音を完全マスターする
- 外国人YouTuberの動画を20本見る
- 海外ドラマで知らない単語を100個暗記
- LとRの発音をマスターする
- NHK英会話番組のフレーズを暗記(100フレーズ)
- 30日間シャドーイング練習を毎日する
- オンライン英会話を〇時間受講(予算に合わせて)
自分ができそうな内容に調整して問題ありませんので、達成できそうな目標を考えてみてください。
短期目標がなかなかクリアできないとき
手の届きそうな範囲に設定した短期目標でも、「なかなか達成できない」という状況は誰にでも起こると思います。
そんなときは、対処方法は2つしかありません。
A:もっと頑張る
B:目標を下げる
勉強時間を増やしたりアプローチを変えてみたりして努力次第で達成できそうならもっと頑張ってもいいと思います。
これまでも十分に頑張ってきたということであれば、目標を下げても全く問題ないですね。
短期目標を設定する1番の目的は「達成する」ことです。
達成できないまま時間だけが過ぎていくのなら、臨機応変に変更してOKです。
『長期目標』と組み合わせるとさらに効果的
英語学習においては短期的な目標がいかに大切かという話をしましたが、長期的な目標を持つべきではないという話ではありません。
むしろ、長期と短期の目標を組み合わせるのが最も効果的です。
①ハードルが高い長期的な目標(1つ)
+
②ハードルが低い短期的な目標(複数)
『長期目標』に分類されるのは以下のような、どちらかというと抽象的な目標ですね。
・英語がペラペラになる
・海外移住する
・外国の人と結婚する
こういった大きな目標は、小さな目標達成を積み重ねる際のモチベーションにもなります。
長期目標と短期目標の組み合わせの例
例えば、英語初心者の人が「英語がペラペラになる」という長期目標を立てたとします。
その場合は、以下のようなステップ(短期目標)をクリアしていくのがいいと思います。
例)長期目標「英語がペラペラになりたい」
1st ステップ:「単語帳+文法問題集をマスターする」
2nd ステップ:「瞬間英作文の本で英語の瞬発力を鍛える」
3rd ステップ:「洋画1本分をすべてシャドーイングする」
4th ステップ:「オンライン英会話で会話に支障が無くなるまで受講する」
5th ステップ:「海外に行って現地のネイティブと1時間以上の会話をする」
いきなり英語ペラペラになるのは不可能ですが、一つ一つの短期目標はがんばれば決して無理なものではないですよね。
英語ペラペラという、いわゆる❝夢❞のような目標をベースにして、それに向けてやるべきことを明確にしていけば最終目標を達成できる可能性は上がります。
目標の達成で得られる喜びにより『継続』できる
残念なことに英語はせっかくマスターしても、継続しなければすぐに使えなくなってしまいます。
日常的に英語を使う機会がない限り、英語力を保つのはとても難しいことです。
そこで、目標の達成で得られる喜びを利用して『継続』するのがオススメなのです。
目標設定→達成(喜び)→新たな目標設定→達成(喜び)→新たな目標設定
「目標をクリアした」ときに感じる感情の高ぶりを利用すると、勉強を長く続けることもできるし、確実に進歩を感じられるというメリットもあります。
・目標を設定しないで続ける人
→ 実は英語力はそれほど変化していない可能性がある
・目標をクリアしながら続ける人
→ 英語力は確実に上がるし、その変化に気づくことができる
常に向上心を持って勉強し続けるのは疲れますが、目指すものが無いまま続けるよりも❝努力の証❞が目に見えると自信がつきます。
まとめ:短期目標をクリアしていけば英語はできる
この記事で紹介した方法を使えば、誰でも英語力を効率よく上げることが可能です。
始めのうちは「どんな目標を設定するべきか」に悩むかもしれませんが、英語学習歴が長くなってくると頭の中で自然と次の目標が見えてくるようになります。
とはいえ、人生はわりと長いと思うので息切れしない程度にやるというのも大事です。
「もうこれで十分という地点は存在しない」ぐらいに考えて、スモールステップでもよいから少しずつ上がっていくことで最終目標に近づきます。