英検1級を取るのは相当しんどいですが、一度受かってしまえば超強力な英語力アピールになるので挑戦する価値は高いです。
この記事では、短期間の対策で英検1級に一発合格した私がやったことをお話しします。
2016年第2回の英検1級試験で一発合格しました。
- 勉強期間:2ヶ月半
- 勉強スタイル:独学、効率重視
※海外居住経験なしです。すべて自力で勉強しました。
英検1級はネイティブでも知らない単語が出てくると言われるほど難しい試験でして、まじめにコツコツ勉強すると時間がかかりすぎるので、効率よく受かる方法に焦点を当ててお話しします。
短期間で「英検1級 合格」の資格が欲しい人に向けた記事です。
本質的な英語力を身につけるための内容ではありません。
ある程度しっかり英語を勉強してきた経験があり、基礎が固まっている人が対象になります。
特に、すでに英検準1級レベルの英語力がある人は、これから紹介するやり方でほぼ1級に合格できると思います。
「英検1級」という無理ゲーを攻略するステップ
英検1級は普通にやったら無理ゲーです。
TOEICで900点を取るよりも、はるかに難しいと言えます。
初めて過去問を解いたときに撃沈(正答率30%ぐらい)だった私は、普通にやっても受からないと思ったので、ゲームを攻略するような感覚で効率よく勉強することにしました。
①:単語をパス単(1級)ですべて暗記する
まず最初にやることは何と言っても単語の暗記です。
過去問を見るとわかりますが、単語のレベルが尋常じゃなく高いです。
Thanks to the improved training methods, diet, and technology available to modern athletes, most world records from 30 years ago have now been ( ).
(1)entwined (2)fumbled (3)eclipsed (4)sequestered
特に選択肢が、1級の単語対策をしないとまず知らない単語ばかりです。
見たこともない…そして恐らく一生使うこともない単語を覚えるのは面倒ですが、他のパート(リスニングとかライティング)の前にパス単の暗記をするのが最短ルートです。
まずは集中的に↑これを1冊すべて暗記してしました。
【私が単語に使った時間:1ヶ月弱】
英単語を見た瞬間にパッと日本語訳を言えるぐらいしっかり頭に入れるには、1ヶ月近くはかかると思います。
単語帳を2周、3周…と繰り返しやっているうちに脳に定着します。
単語だけをひたすら暗記していくのは少々だるいですが、あとあと他のパートにも使う基礎固め作業ですので、最初に終わらせておくのが効率的です。
私は本での勉強 + スマホにアプリもダウンロードして、移動の時間にやっていました。
②:リーディングは過去問で時間配分をチェック
リーディングは、実はほとんど対策していません。過去問を何回分か解いたぐらいです。
過去問を解くことって本当に大事でして。なぜなら実際に私が受けたとき、過去問でやったものと似たような問題が出ました。
(ここまでオススメ本が全て旺文社ですね、、実際、英検対策は旺文社が強いです)
各パートの対策だけでなく、過去問は絶対にやっておくべきです。
リーディングは時間をはかって過去問を解き、試験当日の時間配分の感覚をつかんでおきました。
あまり対策に力を入れなかった理由は、リーディングは一朝一夕にできるようになるものではないので、ライティングに時間をかけた方が得点アップが見込めると確信していたからです。
③:ライティングが合格の鍵。ここに一番時間をかける!
パス単を全て暗記したら、さっそく合格の鍵であるライティングにいきます。
ここが合否に大きな影響を与えます。なぜなら、ライティングたった1問だけで1次試験の得点配分の3分の1のウェイトを占めているからです。
↑ライティングのおかげで合格できたようなものです(Writing得点率: 86%)。
- 1問しか出題されないので書けなかった時のリスクが大きい
- たとえ苦手な人でも勉強のやり方次第では高得点が狙える
与えられた1つのトピックに関するエッセイを書くという出題になります。
実際の試験でそのまま使えるエッセイ(完全版)をどんどん作っていってください。
例として、私が作ったエッセイから一つを貼っておきます。
【TOPIC: Lowering the voting age】
Over the past few decades, there has been a growing movement to lower the voting age in the world. I think that the advantages of lowering the voting age outweigh the disadvantages, and youths around the age of 16 are socially mature enough to choose independently at an election.
One reason is that lowering the voting age will serve to foster a greater political consciousness among young people. If people are given suffrage at an early age, they will be motivated to participate more in politics and make wise decisions. Moreover, it can also inculcate a lifelong interest in voting into teenagers.
Another reason is an increase in the voter turnout. In many countries, voters under the age of 30 tend to be poor when it comes to appearing at the polling station. By allowing more people to vote, the lost votes from people who opt not to cast a ballot will be filled in by these younger voters.
A third factor is that lowering the voting age can incorporate the opinions of younger generation. Letting adolescents vote at the younger age is a way to hear what they have to say. In addition, giving these individuals an influential voice can lead to innovations in the government.
In conclusion, although lowering the voting age might not dramatically improve the lives of youth, young people will realize that their ballot has a great significance for the future of the country.
高得点をとるための最重要ポイントは、「1級にふさわしいハイレベルな単語や文法」を使って書くことです。
エッセイの作り方
「英検1級ライティング問題用の参考書をベースに、自分で少し書き換える」というやり方が効率的です。
英作文用の参考書は↓こちらが優秀です。
こういったテキストの模範解答をまる写しするのはさすがに良くないので、自分なりの意見も組み込みながらエッセイを作るのがオススメです。
自分の意見を書くのが難しい人は…
ネットで海外のサイトを見ながら使えるアイディアやフレーズを集めてみてください。
英検1級の攻略をするのに必要なスキルとして、ネットでの情報収集能力が実はとても大事なんです。
私自身も「どんなトピックが出題されそうか?」「使える文章やフレーズはないか?」と、有益な情報をネットでひたすら探しました。
ザッとでいいのでエッセイも暗記
上に貼ったようなエッセイ(そのまま試験に出たら書けるクオリティのもの)を約30トピック分つくりました。
書く練習よりも、作ったエッセイを暗記することに時間をかける
試験中はあまり時間がないし、クオリティの高い英文をその場でパッと考えて作るのは不可能なので、あらかじめ作った30個近くのエッセイを全て暗記して臨みました。
試験本番で出た問題は、暗記したトピックとは違っていまして(焦りました!w)
…ですがまぁ、これも想定内で、こういう時のために大量に暗記しておいた単語とフレーズを駆使してそれっぽい文章を書いたところ、ライティングで高得点を取れて受かりました。
❝ライティングの勉強=2次面接対策❞にもなりますので、1次試験のライティングに時間をかけることは結果的に効率の良いやり方と言えます。
▼ライティング対策の決定版▼
④:リスニングは日頃のトレーニングで差がつく
リスニングもリーディングと同じで、過去問を何度も解いて問題の傾向だけつかんでおきました。
1級に特化したリスニングの量をこなすために、以下の参考書も2周やりました。
(2024/10/08 06:15:45時点 楽天市場調べ-詳細)
他にやったことと言えば、無料で英語を聞けるサイトVoice of America-Englishです。
リスニングに関しては、英検1級対策とは関係なく普段から海外ドラマで勉強していましたのでその成果が出たという感じでした。
ここで、対策ではないのですが一つ重要なアドバイスを。
試験会場が自由席の場合には、前の方の席に座ってください。会場が学校の場合、前の教壇に置かれたスピーカーから流されるのですが、後ろの方の席だと音が飛んでしまい聞こえづらいという問題が起こります。
⑤:面接対策は声に出して練習すること
2次面接の対策は、1次の筆記試験の合格通知が届いてからでOKです。
面接では、ライティングと同じようなトピックが出題されます。
1次対策でエッセイの暗記をしっかりやっていたので、後は発音に気をつけながら読み上げ練習をするだけでした。
↑こちらの参考書がとても役に立ちました。(1次のライティング用にも使える良書です!)
- 基本は一次(筆記)のライティング用に暗記したものをそのまま流用でOK
- 「面接大特訓」の本で、当日の流れや質問への回答のコツをつかんでおく
私が調べた情報では、本番で考えこんで黙っている時間が多かった人よりも、少し的外れな内容でもできる限りたくさん話した人の方が合格しやすいというデータがあります。
とにかくインプットしまくって、当日の極度の緊張下でも何かしら話せるように引き出しを増やしておくことが大切です。
※↓こちらの記事で二次面接について詳しく解説しています。
まとめ:英検1級に短期間で受かるコツ
英検1級に2ヶ月半という短期間の対策で受かった私からすると、1級は英語界のラスボスを倒しにいく「暗記」攻略ゲームですね。
英検1級用の単語帳を完璧にマスターする
↓
短期間で大きく伸ばせる【ライティング】を集中的にやる
とにかく1級レベルの単語や表現を大量にインプットすれば、(問題の運も多少ありますが)当日は何とかなります。
大変だと分かりきっていながら英検1級を受けるのをオススメするのは以下の事実からです。
英検1級の勉強 = 大量の英語インプットができる
万が一ですが、たとえ最終的に合格できなかったとしても、頭に残った単語やフレーズは英語力という財産になります。
効率よく勉強できれば短期間での勉強で済みますので、英検1級を取ってみたいと思う方は、ぜひ前向きにチャレンジしてみてください。
★英検1級関連の記事は以下にまとめて掲載しています。