日本にいながらリアルな英語を楽しく学びたい人にとって、海外ドラマは神素材です。
うまく使うことができれば英語力が爆発的に伸びます。
- 資格:TOEIC960点、英検1級
- 海外ドラマ歴:15年 (毎日のように観ています)
それでは、海外ドラマを使った英語学習で絶対に効果が出る方法を解説していきます。
英語力を上げる海外ドラマの見方
残念ながら、海外ドラマをただ見ているだけ・聞いているだけでは英語力が上がりません。
「うわの空」の状態だと何をしていても成果が上がらないように、ドラマ学習でも集中して取り組む必要があります。
ちょっとした工夫が必要になりますので、リスニング・スピーキング・リーディング・ライティングの4技能をアップさせる方法についてそれぞれ解説していきます。
①:リスニング
海外ドラマで一番鍛えやすい技能は、リスニング力です。
大きな努力をしなくても、リスニングだけは早い段階で習得することができます。
以下のステップで字幕をうまく活用して学習する方法が効率が良いです。
・ステップ1:日本語字幕で見る【内容をざっと理解する】
・ステップ2:字幕なしで聞き取ってみる【うまく聞き取れなくてもOK】
・ステップ3:英語字幕で単語単位でじっくり正解を確認【ここに最も時間をかける】
日本語字幕で内容を理解した後に見ても、字幕なしでは半分も聞き取れないと思います。それが普通なので全然問題ありません。
大事なのは英語字幕で見るときです。こまめに一時停止しながら、単語一つ一つをスルメをかみしめるように注意深く聞いてみてください。(←リスニング力が上達するのはこの瞬間です)
フワッと聞くのではなく、一言一言をしっかり聞き取るトレーニングをしなければ、リアルに使えるレベルの英語力は得られません。
普通にドラマを観る時と比べたらめんどくさいかもしれませんが、結局はリスニング力アップにはこのステップが早く効果を感じられる方法だと思います。
五感の中でも視覚情報はインパクトが大きいため耳よりも目が働きがちです。
目を閉じて音だけに集中して聞くと、リスニング効果がかなり高くなります。
私は毎日寝る前にスマホでイヤホンを使って海外ドラマを❝聞きながら❞眠りについています。朝起きたら夜聞いたセリフを思い出すこともありますよ。
②:スピーキング
海外ドラマで英語を話す力をつけるのは可能です。でもなかなかの努力が必要にはなります。
- 使えそうなセリフが出てきたら何度も声に出して(真似して)覚える
- 長いセリフではなく短いフレーズをたくさん覚えるのがオススメ
こうやって積み重ねていったら、覚えたセリフを場面に応じて自分で応用してアウトプットできるようになります。
- 登場人物のセリフを聞きながら、その言葉が聞こえた瞬間にかぶせて同じことを話す
- まずは好きな登場人物1人のセリフでやってみるのがオススメ
海外ドラマでこれをやろうと思うと、話すスピードが速くかなり難しいので、誰でもすぐにできるわけではありません。
上で説明したリスニング学習を一通り終えて、大体のセリフを暗記した状態でやっとできるようになるぐらいの感じです。
ここで挫折してしまう人は多いですが、シャドーイングはいざできるようになったら飛躍的にスピーキングもうまくなるし発音も良くなる最高の英語学習法なので是非チャレンジしてみてください。
③:リーディング
基本的に海外ドラマではリスニングとスピーキングだけを学んで終わる人が多いのでもったいないなと思います。
有名な海外ドラマは、ネット上にスクリプト(英語の台本)があって、それを読むことでリーディングの勉強にもなります。
「desperate housewives script」でネット検索する
上で説明したリスニング学習を終えて、ストーリーやセリフが頭に入った後に読む方がより効果的だと思います。
映像・音のイメージと文字を結びつけることで脳に定着しやすいからです。
※英語字幕が無いドラマを使っている人は、ネットでスクリプトを探してみてください。
④:ライティング
ここは必須ではないのですが、仕事で英語を速く書く力が必要な人や、英作文に興味がある人向けの情報です。
海外ドラマ1話の要約を英文で書く
始めは簡単に5文くらいでまとめてみてください。
慣れてきたら、ドラマで使われる単語をしっかり聞き込み、ハイレベルな要約を完成させるようになると英文ライティング力はかなり鍛えられます。
その他のライティング練習法としては、【②スピーキング】のパートでお話ししたシャドーイングを、声に出すのではなくパソコンにタイピングするのもオススメです。
- 英語のタイピングが速くなる
- スペルチェック機能があるから間違えたらすぐ気づく
- 気に入ったフレーズをコピペで簡単に使い回せる
書き取ったフレーズを使って、自分なりに日記でもなんでもいいので作文してみると応用力がグンと上がります。
一番重要なのは、海外ドラマ選び
海外ドラマで英語力を上げたいと思うなら、どのドラマを選ぶかがとてつもなく重要です。ここで間違えると、「海外ドラマなんて結局は見て満足するだけのもん」で終わります。
避けたいのは、アクション系とかホラー系ですね。
これらは映像を観てスリルを楽しむためのもので、勉強の素材となるような質の良い会話が少なすぎます。
爆発音・叫び声や俗語がポンポン出てきて驚いているうちに1話が終わっていた、という感じです。
私は大学時代にアクション系代表の『24 -TWENTY FOUR-』にハマって全シーズンを一気見しました。
合計200時間以上の英語に触れたことにはなりますが、英語力の上達レベルを10段階(10が最高)で表すなら、『24』による上達度は「限りなく0に近い1」ぐらいのものでした。
ストーリーは面白かったけど、会話は日常で使えるものではなく耳で聞くことより目でみて楽しむことに終始してしまったんですよね。
圧倒的にオススメなのは、ホームドラマ系です。
映像ではなく会話が中心に物語が進むので、内容をちゃんと理解しようとすると嫌でも熱心に英語を聞くことになります。
その結果、自然と耳・頭に英会話が入りこんでくるのです。
海外ドラマ学習に異常なまでのこだわりを持つ私の意見は、『デスパレートな妻たち』が最も優れた学習素材です。
単語や文法が普段よく使われるようなもので溢れていて、『デス妻』1話だけでも確実に英語力が上がるという神がかったドラマと言えます。
登場人物(特にメイン4人)の発音がキレイなので、そのまま真似すればネイティブに限りなく近い発音を身につけることができます。実際私もこれでスピーキング力を上げました。
※以下の記事で『デス妻』以外にも英語学習にオススメな海外ドラマを紹介しています。
定額動画サービスがコスパ最強
月額制の動画配信サービスを上手く使えば、留学しなくても現地の雰囲気が好きなだけ味わえます。
英語学習者にとって素晴らしい時代になりました。
コスパもかなり良いので英語を学ぶ人なら、少なくとも一つは加入したいところです。
どの動画配信サービスを選ぶべきかについてですが、有名どころの以下3つの中から選ぶのをおすすめします。
月額料金(税別) | 英語字幕の有無 | オススメドラマ | |
---|---|---|---|
Hulu | 933円 | △ 一部のみ有り | 『デスパレートな妻たち』 『ホワイトカラー』 |
Netflix | 800円/ 1200円/ 1800円 | 〇 ほとんどが有り | 『ダイナスティ』 『FRIENDS』 |
Amazonプライム・ビデオ | 500円 (年会員だと月額実質408円) | × | 『まほうのレシピ』 |
金額だけを見るならAmazonプライム・ビデオがお得ですが、英語字幕が無いのが学習者にとっては痛いところです。
※Hulu・Netflixもコンテンツによっては英語字幕が無いものもあるので、見たいドラマがある方は契約前にご確認ください。
学習素材として考えるなら、HuluやNetflixの方が良いコンテンツが多いというのが私の印象です。
いずれも無料お試し期間がありますので、自分の好きなドラマ(これで英語を学びたい!と思うもの)が入っているサービスに入会するのが良いと思います。
洋画ではなく海外ドラマな理由は?
理由は簡単で、映画はたった2時間で終わってしまうからです。
2時間分だと、例えすべてのセリフをひと通りさらったところでインプット量としては不十分なんですよね。
海外ドラマは1シーズンだけで20話近くあるので、良質なものを選べばそれを使ってかなりの量を吸収できます。
学習素材は多ければ多いほど使える語彙やフレーズが増えるので、私は海外ドラマを推しています。
「良い洋画を何本も選んでたくさんやる」というのであればOKだと思います。
海外ドラマの英語はコスパが良すぎて使わない手はない
海外ドラマは、留学することなく外国の雰囲気をそのまま感じ取れる最高の手段です。
日本人に教える目的で作られたものではなくネイティブ向けのため、リアルな受け答えや反応速度(テンポ)を知ることができるのも良いところです。
「コスパ」という観点だけで見ると、留学よりも有益なインプット手段だと思います。
成果を出すには①最高の素材を選ぶこと、そして②少しの工夫が必要です。
海外ドラマを使った英語学習、圧倒的にオススメなのでぜひやってみてください。