「人工知能(AI)の進化に伴い、人間の仕事が奪われる」
数年前からこのような話をよく耳にするようになりました。
この記事ではAIやロボットが代替する可能性のある仕事内容や、現時点でやっておくべきことについてお話ししていきます。
AIは便利な道具のはずなのに、いつの間にか…
AIの話をすると、ターミネーターとか鉄腕アトムとか、そういうものを想像してしまうかもしれませんが、実際の定義としては「人間の脳が行っている知的な活動をコンピュータで行うこと」です。
例えば、音声認識、文字認識、自然言語処理(かな漢字変換など)、検索エンジンなど、既にITの分野ではずいぶん前から当たり前に活用されているものです。
私たちはこれまで、AIは❝便利なもの❞として使ってきたのですが、今になって一部で❝脅威❞と考えられるようになってきたのは、人間の仕事を奪う動きが少しずつ現実化してきたからだと思われます。
AIやロボットが発展を遂げるとどうなるか
AIやボットが進化していくと、具体的にどうなるのか。現時点では❝予測❞ということになりますが、詳しく見ていきましょう。
「半分近くの仕事がAIやロボットに奪われる」
2015年12月に野村総研とオックスフォード大学の共同研究によって発表されたレポートは、世の中に大きな衝撃を与えました。
日本の労働人口の 49%が人工知能やロボット等で代替可能に(野村総合研究所)
これは2015年に発表されたデータですが、実際に大手銀行が主に事務系がメインの一般職を廃止するとしており、このレポートで予想されているとおりの変化が既に始まっています。
AIがやる方が正確な上にコストも抑えられるので、代替できるものは代替して人件費を削減する流れは、今後他の業界でも加速していくと思われます。
【具体的な職種】AI・ロボットによる代替可能性
AIやロボットに取って代わられる可能性がある職種の一部を具体的に見ていきます。
【代替可能性の高い職種】
事務系全般、通関士、オペレーター、受付係、スーパー店員、クリーニング店員、倉庫作業員、建設作業員、自動車組立工、自動車塗装工、タクシー運転者、宅配便配達員、電車運転士、路線バス運転者
↑特別な知識・スキルが求められない職業に加え、データの分析や秩序的・体系的操作が求められる職業については、人工知能等で代替されるとのことです。これまで圧倒的な人口割合を誇ってきた事務職がこぞって無くなるというのが特に衝撃的です。
【代替可能性が低い職種】
外科医、理学療法士、経営コンサルタント、中小企業診断士、教員、保育士、美容師、ツアーコンダクター、アートディレクター、インテリアコーディネーター、映画監督、ゲームクリエーター、テレビタレント、マンガ家、ミュージシャン、スポーツインストラクター
↑一方こちらは残る仕事です。創造性、協調性が必要な業務や、非定型な業務は将来も人が担うとのことです。「人がやる方が価値が上がる仕事」ですね。
※ここでは例として一部の職種のみを取り上げました。細かい情報は上にもリンクを貼ったこちらのレポート(4, 5ページ)をご覧ください。
AIによって貧富の差が拡大してしまう
AIが積極的に導入されるようになると、AIを使う側の人とAIに使われる側の人の2極化が進むとも言われています。
その結果、AIを使う側の人の仕事は増え続け、この人たちがどんどんお金持ちになっていき、そうでない人たちとの差がこれまで以上に開くことになります。
これは年々深刻化していき、最終的には仕事に就けなくなる人が溢れる時代が訪れのです。
想像を超える変化が訪れる?
現状では、AIは人間と同じように「考える」ことはまだできていません。
ロボットも人間の❝手❞のようにスムーズな動きができる段階にはありません。
コンピュータなどによる単純作業を置き換えられるレベルにはきていますが、まだ今の時点で事務職やドライバーなどの仕事も変わらず存在しています。
ですが、当たり前というのは時代とともに確実に変化していきます。
農業人口が大半を占めていたのが、産業化によって今では全体の数パーセントになっています。その数パーセントの人たちも、腰を曲げて畑を耕すのではなくトラクターで短時間で作業するのが当たり前になっていますね。
AIやロボットの進化によって、産業革命のときと同じぐらいの衝撃的な変化が訪れる可能性はあるということです。
悲観するよりも行動するべき
ここまでは不安を煽るような内容が続きましたが、ここからは前向きにどんな行動を取るべきかというお話です。
こんな時に人は、どのような行動を取るか。2パターンに分かれると思います。
- 今はまだ傍観して、時の流れに身を任せることにする。
- 時代の波に乗れるように、早くから行動に移す。
今の仕事の内容や収入、環境に満足していて、さらにAIなどによる脅威にさらされる可能性が低い職業に就いている人の場合、現状維持という方もいるかもしれません。
ですが、大多数の人は今のうちから出来ることを行動に移すのが賢い選択です。
最先端な情報にアンテナをはる
今の時代、情報が全てだと思っています。
ネットに疎く新しい情報に触れる機会がない人は、「その仕事は無くなる可能性がある」と気づかずにその分野の正社員になることを目指しているかもしれません。
(もちろん、状況を知った上で考えがあって目指すのはOKだと思います!)
これは今に始まったことではありませんが、限られた情報の中だけで生活していたら時代に取り残されてしまいます。
普段はバラエティやエンタメの情報などをメインに収集している人たち、1日に1回、10分でよいので興味がない最先端の情報に触れることをオススメします。
情報に敏感である人が時代の波に乗れます。
特にITなどの最先端の情報にアンテナをはり、日本だけではなく世界の傾向を知ることが大切です。
私のオススメは、『マナブログ』というブログを運営しているマナブさんです。彼はこれからの時代を生きやすくなるための行動など、主にプログラミングやブログ運営・YouTube配信の分野をメインに日々発信しています。知らない人は是非一度ブログを読みに行ってみてください。目からウロコな知識や考え方を得られること間違いありません。
❝専門性❞は武器になる
「自分は◯◯の分野の専門家」といえる何かを持つことが昔以上に重要になってきています。
専門分野なんて特にない、という方は、趣味でもよいので自分が興味を持って取り組めることをイメージしてください。それについて「世の中に発信したい」と思えるぐらいのものであれば、スペシャリストといえるぐらい追究して取り組むことをオススメします。
英語、プログラミング、料理、写真、文章を書くこと、筋トレ、などなど。
好きなことをとことん追究して、それを仕事にできるほどの力をつければ人生の選択肢が広がります。
知識やノウハウの習得に時間をかけすぎなくて良い
ただここで一つ付け加えておきたいのですが、何かを習得するときに長い時間をかけることはあまり意味がない場合があるということです。
ホリエモンの「寿司職人」の話は有名ですが、他の例をあげると、翻訳家になりたい人はこれまでなら相当な年数をかけて勉強している人もたくさんいました。でも自動翻訳がさかんに使われている今、勉強に時間をかけすぎるのは効率的ではないですね。
自動化・機械化されているところはそれを上手く利用して、あくまで効率を重視して取り組むのがベストかなと思います。
専門分野はたくさんあった方がいい
「自分は既に1つの専門分野をもっている」という人は、それを2つ、3つと増やしていければ素晴らしいですね。
得意分野が複数あることでリスクを分散できるというメリットになります。1つのことをもう十分やりきったと感じている時こそ、全く新しいことに挑戦するチャンスです。
とにかく行動しましょう。
情報を得たらその後すぐに行動に移しましょう。
私の場合、英語の分野を磨き上げてきました。次に習得すべきスキルはプログラミングだと感じていますので、Progateというオンラインのプログラミング学習サービスで学び始めました。
完全なる文系人間の私がプログラミングをやり始めるなんて、数年前は全く考えていませんでした。まだまだ未熟…それどころか芋虫レベルのプログラミング力ですが、将来的に自分のためになると信じています。
何かを始めるときには「いずれやる」ではなく、「今すぐにやる」行動力が鍵を握ります。
※参考記事:プログラミングを学ぶべき理由【5つのメリットを紹介】
まとめ:激動の時代を生きるということ
AIが発達していくにつれて、奪われる仕事がたくさん出てきます。これは止めようのない現実で、その中で個人が対応していく必要があります。そうしないと仕事がなくなってしまい、生活することも苦しくなってくるからです。
AIの脅威に加えて、終身雇用も崩壊しつつあり年金もまともにもらえるかわからない…。今の若い世代は、運命のいたずら?とでも言いたくなるぐらいの激動の時代に生まれたと言えると思います。
今できることは、将来を悲観しすぎることなく積極的に行動に移してスキルを身につけることです。今は少ししんどいかもしれませんが、結果的には人生をラクに生きることができるように行動することが大切ですね。
※関連記事:英語を使う仕事がオススメな理由【英語力を活かした就職・転職】
※関連記事:社会人の勉強時間は平均6分?!【周りと差をつけるのは簡単な件】